食品工場の安全管理において「自社工場の内部」の衛生管理も重要ですが、それ以上に恐ろしいのが「入庫した時点ですでに汚染(食中毒菌、アレルゲン、異物)されている原料」です。
どんなに自社で加熱や殺菌を頑張っても、元の原料が危険な状態であれば、最終製品の安全を保証することはできません。
そのため、JFS-BやISO22000などの食品安全規格では、必ず「サプライヤー(原材料の仕入れ先・購買先)の評価と管理手順」が厳しく審査されます。
「社長の知り合いだから」「いつもこの問屋から買っているから」という属人的な理由での仕入れから脱却し、ルールに基づいたサプライヤー管理を構築する方法を解説します。
JFS-Bの審査において、購買・調達の項目で不適合(指摘事項)を受けやすいのは以下のパターンです。
食品事故につながるリスクを工場内部へ持ち込ませないためには、受入前の「防波堤」が必要です。
新しく原材料を仕入れる際、「価格が安いから」という理由だけで採用してはいけません。
「サプライヤー承認手順書」を作成し、以下の項目を確認するルールを設けます。
これらの確認を経て、初めて品質保証の責任者が「承認リスト」に追加します。
品質保証部がいくら評価していても、現場の受け入れ担当者がそれを知らなければ意味がありません。
最新の「承認サプライヤーリスト」と「承認原料リスト」を現場に掲示または共有し、トラックで納品された際に「このリストに載っている業者・原料か?」「外箱に水濡れやネズミの齧り跡はないか?」「温度は適切か?」を確認してから工場内に入れるようにします。
一度承認したら終わりではありません。「年に1回」、既存のサプライヤーについても「異物混入のクレームはなかったか」「トラブル時の対応は迅速だったか」を総合的に再評価(モニタリング)し、問題が多い業者には改善要求や取引の停止(見直し)を行う仕組みが必要です。
まとめ:サプライヤー管理は「品質保証の玄関口」
「うちは小さな工場だから、大企業のように取引先を監査なんてできない」と諦める必要はありません。
必ずしも現地に足を運んで監査する必要はなく、アンケートや規格書の確認、納品時の温度チェックなど、自社の規模でできる「身の丈に合った評価の仕組み」を文書化し、運用することが大切です。
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